医学教育つれづれ

医学教育に関する論文のPOINTを書き出した備忘録的なブログです。

臨床推論の学習に関する学生の経験

Student experiences of learning clinical reasoning
Megan Anakin Madelyne Jouart Julie Timmermans Ralph Pinnock
First published: 24 March 2019
https://doi.org/10.1111/tct.13014

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/tct.13014?af=R

 

背景

学生は、臨床推論スキルの学習が難しいと感じています。しかし、学生が社会文化的観点から臨床推論スキルをどのように学習するかを見ると、有益で役に立たない記述が、臨床推論スキルへの参加と共同構築の機会を促進または阻害する経験として解釈される可能性があります。

 

●臨床推論の内容

指導医が強調する臨床的推論を教えるアプローチ

・可能性を考慮した質問
・速い思考の落とし穴を認識する
・情報収集時の分析
・考えられる診断を繰り返し確認する
・広く開始し、次に絞り込みます
・有病率に基づく優先順位付け
・不確実性の管理
・ケースベースの議論を奨励する
メタ認知意識のモデリング

学生:2年目、3年目、および6年目では、医学部の学部生8では臨床的推論スキルが異なっています
・集中的な質問をする
・質問とデータ収集を同時に管理する
・より多くの可能性を探る
・比較と対照を使用する
・正当化と要約

 

方法

このインタビュー調査は、6年生の医学生25人を対象に実施されました。面接データは最初にテーマ別に分析され、次に調査結果が参加と共同構築の概念で分析されました。

 

結果

確認されたテーマは次のとおりです。(1)鑑別していない患者との実践。 (2)思考を明確にする意思のある教師。 (3)独立性と関与の欠如。 (4)コミュニケーションとフィードバックの欠如。 (5)さまざまな情報源からの混乱。さらに分析すると、テーマは、臨床推論スキルに参加し、共同構築する一連のポイントに沿って表すことができます。

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討論

臨床教育者は、職場環境で学習した学生の経験から特定されたテーマが、一部の学生が臨床的推論スキルの開発に苦労する理由を理解するのに役立ちます。
社会文化的観点からの調査結果の解釈は、臨床的推論を学習する際の学生の困難と患者ケアを提供するために協力して働くという文脈における臨床的推論の共同構築を理解するための異なるアプローチを提供します。