“CARBGAME” (CARd & Board GAmes in Medical Education) as an innovative gamification tool for learning clinical enzymology in biochemistry for first year medical students
Krishna Mohan Surapaneni
First published: 13 August 2024 https://doi.org/10.1002/bmb.21857
https://iubmb.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/bmb.21857
ゲーミフィケーションは、医学教育におけるアクティブラーニングの革新として台頭してきており、学生のエンゲージメントを高め、ユニークで協力的な環境の中で生涯学習を促進する。 生化学の臨床酵素学は、医学カリキュラムの中核をなすトピックの一つである。 しかし、学生は情報の理解や記憶に課題を抱えている。 そこで、CARd & Board GAmes in Medical Education (CARBGAME)を導入し、ゲーミフィケーションの文脈を通じて臨床酵素学の学習、応用、知識の定着を高める効果を評価した。 この混合方法研究は、150名の医学部1年生を対象とした。 ゲームの前に、学生は臨床酵素学の事前テストを受けた。 その後、25の小グループに分かれ、生化学の酵素学用にデザインされたボードゲームで競い合った。
CARBGAMEの設計と内容
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ゲームボードの構造:
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特別なブロックとルール:
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ゲームの進行:
- プレイヤーはサイコロを振り、出た目に応じてボード上を移動します。正しい答えを出すと先に進むことができますが、間違った答えを出した場合は5マス戻ります。
- 最終的に100番目のブロックに到達し、ケースベースの質問に最初に正解したチームが勝者となります。
ボードゲームの後、学生たちは事後テストに臨み、このイノベーションの教育効果を比較した。 また、その後の内部評価の得点は、この介入を実施しなかった前のバッチと比較された。 次に、学生は5段階リッカート尺度の32項目の質問票を用いて、CARBGAME-臨床酵素学の有効性を評価した。 得られたフィードバックは10点満点で評価し、質的分析のために、学生と教員の認識を小グループで記録した。
結果
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学習効果の向上:
- 事前テストと事後テストの比較: 150人の第一学年医学部生を対象に、臨床酵素学の知識を測定するために事前テストと事後テストが実施されました。事前テストの平均スコアは8.37(±1.126)であったのに対し、CARBGAMEを行った後の事後テストの平均スコアは16.53(±1.219)に大幅に向上しました。この差は統計的に非常に有意であり、p値は0.0001でした。
- 内部評価スコアの比較: CARBGAMEを使用した学生グループと従来の教育方法を受けた学生グループの内部評価スコアを比較した結果、CARBGAMEを使用したグループのスコアは平均67.30(±5.4)で、従来の教育方法を受けたグループの平均スコア52.12(±4.6)を大きく上回りました。この差も統計的に有意で、p値は0.0001でした。
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学生の認識:
- CARBGAMEの有効性に対する評価: 32項目の質問票を使用して、学生がCARBGAMEの有効性について評価しました。以下の6つの領域で非常に好意的な反応が得られました:
- ゲームのデザイン: 学生の94.6%が、ゲームの内容が自分の知識とスキルに合っていると回答しました。
- ゲーム環境: 99.1%が、ゲームが興味深く、探索心を刺激する環境を提供したと評価しました。
- モチベーション: 96.4%の学生が、ゲームが学習意欲を喚起したと回答しました。
- 学習経験: 97.2%が、ゲームが実践的な学習を促進し、知識を現実のコンテキストに転用する能力を高めたと評価しました。
- 評価とフィードバック: 学生の95.5%が、ゲームが即時のフィードバックを提供し、学習の発展を促進したと評価しました。
- 仲間との学習: 99.1%が、ゲームが協働学習を促進し、社会的相互作用を向上させたと評価しました。
- CARBGAMEの有効性に対する評価: 32項目の質問票を使用して、学生がCARBGAMEの有効性について評価しました。以下の6つの領域で非常に好意的な反応が得られました:
考察
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教育的価値の確認:
- CARBGAMEは、従来の教育方法に比べて、学生の知識の向上に大きく寄与していることが明らかになりました。これは、ゲームが学習者の関与を促進し、動機付けを高め、協働学習の機会を提供する効果的な教育ツールであることを示しています。
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ゲームデザインの効果:
- CARBGAMEの設計は、学生の興味を引き、学習意欲を高めるように工夫されています。特に、リアルタイムでのフィードバックや低リスクでの学習環境が、学生にとって有益であることが確認されました。また、学生が仲間と協力して学ぶ機会を提供することで、社会的相互作用を促進し、競争心や達成感を育むことができました。
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従来の教育方法との比較:
- 従来の教育方法と比較して、CARBGAMEを使用した学生グループの成績が著しく向上していることから、ゲームを取り入れた教育が従来の講義形式に比べてより効果的であることが示唆されます。これは、ゲームが難解な概念を視覚化し、実践的な応用を可能にすることで、学生の理解を深めることに成功しているためと考えられます。
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未来の方向性:
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限界と今後の課題:
- 本研究は、1つの医療機関の第一学年の学生に限定されているため、今後はより広範な学生グループでこの結果を検証する必要があります。また、長期的な学習効果についても検討が必要です。