The effect of escape room clinical evaluation method on satisfaction, learning, and preparedness to practice as interns of nursing students: A quasi-experimental quantitative study
Ghiamikeshtgar, Najmeh; Ghaljaei, Fereshteh1; Ghaljeh, Mahnaz1; Taherizade, Bentolhoda1; Mahmoodi, Nasrin1; Sharifi, Simin1
Journal of Education and Health Promotion 13(1):225, June 2024. | DOI: 10.4103/jehp.jehp_711_23
背景
脱出ゲームを活用した臨床評価は、学習者のチームワーク能力を評価する斬新な方法として認知されている。 これは、臨床現場におけるチームワーク能力を評価するためのツールであり、学生のモチベーションと学習効果を高めることができる。 本研究は、脱出ゲームによる臨床評価とPEARLS(promoting excellence and reflective learning in simulation)アプローチによるフィードバック提供が、インターンシップ前の看護学生の満足度、学習、インターンとして実践する心構えに及ぼす影響を調査することを目的とした。
方法
本研究は、2022年の看護学部6年生42名を対象として実施した準実験的量的研究である。 脱出ゲーム法を利用して、臨床現場への入職準備態勢を評価した。 介入による学習、満足度、心構えへの影響を評価するため、信頼性が高く有効な研究者作成の質問票が実施された。 データはSPSSバージョン26で記述検定および推測検定を用いて分析した。 有意水準は0.05未満とした。
*脱出ゲームの内容
- 設定: 病室を模した環境でシミュレーション患者(マネキン)を使用
- 時間制限: 各グループに45分間の制限時間
- チーム構成: 8-9人のグループで協力
- 評価されたスキル:
- 手指衛生
- 患者とのコミュニケーション
- バイタルサイン測定
- 経管栄養
- 静脈穿刺と輸液療法
- 注射
- ワクチン接種
- 酸素療法
- 心肺蘇生
- 創傷ケアと包帯法
- パズル要素: 臨床スキルに関連したパズルを解くことで「脱出」を目指す
結果:
- 満足度:
- 80%の学生が脱出ゲーム形式の評価に満足または非常に満足
- 平均満足度スコア: 24.38/30 (望ましいレベル)
- 学習効果:
- 臨床スキルの自己評価スコアが有意に向上 事前テスト: 40.26 ± 4.04 事後テスト: 51.69 ± 3.51 (p < 0.001)
- 実践準備:
- 72%の学生が脱出ゲームは臨床現場への準備に効果的だったと回答
- 平均準備度スコア: 28.45/35 (望ましいレベル)
- フィードバック満足度:
- PEARLSモデルによるフィードバックの平均満足度: 21.64/25 (望ましいレベル)
考察:
- 脱出ゲーム形式の評価は、従来の方法と比べてストレスや不安を軽減しつつ、臨床スキルを評価できる
- チームワーク、問題解決能力、コミュニケーションスキルの向上に効果的
- 学生の動機付けと積極的な参加を促進し、学習効果を高める
- 臨床現場での実践に向けた準備として有効
- 医療教育全般で応用できる可能性がある
結論
脱出ゲームの評価法を他の学生評価法と併用することで、学生の対人コミュニケーション、問題解決能力、批判的思考、チームワークの向上に役立ったようである。 グループワークの経験は、これらのスキルを向上させ、学生にとって楽しいだけでなく、学習効果を高めることができる。 臨床教育はチームワークにかかっている。 脱出ゲームテストは、学生にチームとしての協力を促すための貴重なツールとみなすことができる。 したがって、すべての医学教育グループの学生を、このテストを使って臨床評価することが提案される。