Does voluntary practice improve the outcome of an OSCE in undergraduate medical studies? A Propensity Score Matching approach
Stefanos A. Tsikas ,Kambiz Afshar,Volkhard Fischer
Published: October 24, 2024
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0312387

OSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的構造化臨床試験)では、学生は身体診察から医療実践スキル、医師と患者の相互作用に至るまで、幅広い医学知識とさまざまなスキルの熟練度を証明しなければならない。 本研究では、「評価が学習を促進する」という概念を実証的に検証し、OSCEがスキルラボにおける課外での自発的な特定スキルの自由練習(FP)の動機付けとなるかどうか、また、それがOSCEの各パートにおける試験の成功にプラスの治療効果をもたらすかどうかを調査する。 観察データを用いて因果推論を行うために、傾向スコアマッチング(PSM)を用いて、練習行動のみが異なる対照群と治療群を作成した。
結果:
- 練習参加状況
- スキル別の効果:
医療技術スキル:
- 静脈カテーテル挿入(PVC): 最も顕著な効果(約10%の成績向上)
- 直腸診察: 4.55%の向上
- 筋肉内注射: 6.30%の向上
- 採血: 有意な効果なし
- 心電図(ECG): 有意な効果なし
診察スキル:
- 内科的診察: 4.87%の向上
- 神経学的診察: 有意な改善なし
- 2023年には90%以上が大学外でも身体診察の練習を実施
コミュニケーションスキル:
- 病歴聴取・診断説明での直接的な効果は確認されず
- 60%が大学外でコミュニケーション練習を実施
考察のポイント:
- 技能の複雑さと効果の関係:
- 複雑な手技(PVCなど)ほど練習効果が高い
- 単純な手技(採血など)では効果が限定的
- これは手順の多さや正確性の要求度と関連している可能性
- 診察スキルの違い:
- 内科的診察と神経学的診察で効果に差が出た理由:
- スキルラボでの練習頻度の違い
- カリキュラムにおける教育時間の差
- 自主練習時の構造化された指導の有無
- コミュニケーションスキルの特徴:
- 単純な反復練習では効果が出にくい理由:
- 状況依存性が高い
- 標準化患者との練習機会の制限
- 練習相手との馴れ合いの影響
- 全般的な学習への取り組み姿勢がより重要
- 研究の限界:
- サンプルサイズが比較的小規模
- 自己申告データへの依存
- 大学固有の特性による一般化の制限
- 教育的示唆:
- OSCEは実践的スキル習得の動機付けとして有効
- 継続的な練習機会の提供が重要
- 2025年から第2回OSCEの導入を予定
- 今後の課題:
- 習得したスキルの長期的な維持
- 継続的な練習を促す仕組みの構築
- より効果的な練習方法の開発