The Relationship Between Team Size, Location, and Performance in Preclinical Medical Education Active Learning

研究の背景
教育手法の組み合わせ
- Creighton大学医学部では、症例基盤学習(CBL)をチーム基盤学習(TBL)の事前学習として使用する独自のアプローチを採用
- 従来の研究では、CBLは小グループ(12人以下)、TBLは大グループ(5-7人が最適)が効果的とされてきた
空間的要因
- 教室内での学生の座席位置と学習成績の関係も調査対象
- 階段により視界が遮られる後方座席エリアが存在する教室環境
研究方法
対象
評価指標
- IRAT(個人準備確認テスト)
- TRAT(チーム準備確認テスト)
- 期末試験のTBL関連問題
分析手法
- 回帰分析によりチーム規模と教室位置の説明力・予測力を検証
主要な結果
チーム規模の影響
TRAT成績への効果
- 8人チームが最も高い成績を示した
- 8人チーム > 5人・6人・7人チーム(統計的有意差)
- 従来の「5-7人が最適」説に反する結果
IRAT成績への効果
教室位置の影響
混合的な結果
コホート間の違い
2026年卒業クラスの特殊事情
- M1からM2年次にかけてチーム規模変更(5-6人→7-8人)
- 新校舎への移転
- これらの変化がTRAT成績低下と関連している可能性
理論的背景
構成主義学習理論
- 学習者が既存の認知枠組みと新しい経験を統合して知識を構築
- 社会的相互作用と協働の重要性を強調
- チーム規模と教室環境がこれらの要素に影響
実践的含意
カリキュラム設計への示唆
- チーム構成:従来の推奨より大きなチーム(8人)が効果的な場合がある
- 教室設計:視界確保と音響改善により公平な学習環境を提供
- 座席ローテーション:位置による不利益を軽減
機関特異性の重要性
- 教育文化、グループダイナミクス、カリキュラム構造により最適解が異なる
- 各機関での継続的なデータ収集と分析の必要性
研究の限界
- 単一機関での研究:一般化可能性の制限
- 安定した問題数の少なさ:分析対象となった問題数が限定的
- 未測定変数:学生のエンゲージメント、個人学習時間、グループダイナミクスの評価不足
- 評価尺度の制約:TRAT評価が連続尺度でない点
結論
この研究は、医学教育における能動的学習において、従来の「小グループが最適」という通説に挑戦する結果を示しました。特に、CBLとTBLを組み合わせた独自のアプローチでは、より大きなチーム(8人)が効果的である可能性が示唆されています。ただし、効果サイズは小さく、個人の学習習慣や能力などの他の要因の影響も大きいことが明らかになりました。