Students’ experiences of a GP escape room
Kevin McConvilleORCID Icon &Clara White
Pages 185-193 | Received 15 Apr 2024, Accepted 29 Apr 2024, Published online: 30 Jul 2024
Cite this article https://doi.org/10.1080/14739879.2024.2364885
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/14739879.2024.2364885#d1e338
背景
教育用脱出ゲームは一般的になってきているが、建設的な教育ツールであるかどうかを確立するためには、その有効性を評価する必要がある。
目的
この研究は、医学部のカリキュラムにふさわしいかどうかを明らかにするために、一般診療(GP)をベースにした脱出ゲームの学生の経験を調査した。
デザインと設定
スコットランドのある医学部における混合法ケーススタディ。
【ゲームの設定と内容】
セットアップ:
- 一般的なGP診察室を模した部屋を使用
- 3-5名の学生でチームを構成(全32チーム)
- 制限時間は60分
- デスクにカメラを設置し、音声と映像を記録
- ファシリテーターが監視・必要に応じて電話で支援
ゲームの目的:
- GP支払い小切手を発見
- ドアの鍵を見つけて脱出
ゲームの進行方法:
- デスク上に置かれた詩から手がかりを見つける
- 2つの並行する解決ルートを進む
- 鍵を見つけるルート
- 小切手を見つけるルート
- 謎解きと患者ケースを解決してコードを入手
- コードを使って部屋内の南京錠を開錠
- さらなるタスクと患者ケースに取り組む
- 最終的に小切手と鍵を発見して脱出
方法
データは、2020年3月に行われた脱出ゲームのビデオ録画32本と、ゲーム後の参加者アンケート分析によって収集された。 ビデオ映像はエスノグラフィックな方法でレビューされ、主題分析が行われた。
分析結果
定量的データ:
- 14チーム、総計718分の試行を分析
- 131名の学生が参加・評価に回答
学生評価(5段階評価)で「優秀」と評価した割合:
- 全体的な経験: 105名
- 教育の関連性: 69名
- 学習成果の明確さ: 68名
- 教育の組織性: 99名
- 教育活動: 109名
- ファシリテーターのフィードバック: 93名
最も有用だった点(自由回答):
- 知識の復習(57名)
- チームワークの実践(51名)
- 楽しい学習方法(29名)
- プレッシャー下での作業(10名)
- 問題解決能力の向上(10名)
【考察】
強み:
- 非技術的スキルの開発
- チームワーク力の向上
- リーダーシップの実践機会
- コミュニケーション能力の強化
- 臨床的思考の育成
- 問題解決能力の向上
- 創造的思考の促進
- 知識の実践的応用
- 教育効果
- 学生の積極的な参加
- 楽しみながら学習
- 実践的な経験の獲得
課題点:
- 数的処理能力の問題
- 基本的な計算でも自信の欠如
- プレッシャー下での計算ミス
- この分野の追加トレーニングの必要性
- 改善点
- 時間配分の見直し
- 学年レベルに合わせた症例調整
- より効果的なフィードバック方法の検討
将来への示唆:
- カリキュラムへの統合
- 2年次プログラムへの正式導入を推奨
- 他学年への展開可能性
- 応用可能性
- 評価ツールとしての活用
- 多職種連携教育への展開
- 継続的な専門能力開発への活用
結論
教育用脱出ゲームは、医学教育において非常に貴重です。 チームワーク、リーダーシップ、臨床思考といった非技術的スキルの成長を促進することができる。 参加者たちは、このプレッシャーの高い環境での計算能力に苦労していたが、これは職場での潜在的なミスを減らすために対処されなければならない。 結果は、教育的脱出ゲームが医学部のカリキュラムの中で場所を提供する価値があることを支持するものである。 開業医を対象とした脱出ゲームでは、異なる視点から開業医に早期に触れることができ、またこの分野で成功するためのスキルを学生に身につけさせることができる