医学教育つれづれ

医学教育に関する論文のPOINTを書き出した備忘録的なブログです。

耳鼻咽喉科外来における医学生の服装に対する患者の嗜好の調査

Investigating Patient Preferences in Medical Student Attire in the Outpatient Otolaryngology Setting
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Leah Sax, MD, Kevin Wong, MD, Kunal R. Shetty, MA, ...
First Published September 30, 2019 Research Article Find in PubMed  
https://doi.org/10.1177/0145561319871911

 

https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0145561319871911

 

背景
著者らは、耳鼻咽喉科外来における医師および医学生の服装に対する患者の嗜好を調査することを目的とした。

 

方法
北米の教育機関であるマサチューセッツ州ボストンの耳鼻咽喉科を受診した患者50名(男性23名、女性27名)を対象とした。医学生1名(K.W.)は、(A)シャツとネクタイ、(B)手術用スクラブのいずれかに白衣を着用し、耳鼻咽喉科クリニックに無作為に出席した。患者は、信頼感、快適さ、プロフェッショナリズムを評価するリッカート尺度によるアンケートに回答した。統計的有意性はα=0.05とした。

結果
ほとんどの患者(82%、41/50人)は、服装が重要であると考えていた。男性および高齢の患者は、服装が重要であると考える傾向が有意に強かった(それぞれ、P = 0.01および0.005)。患者は、シャツとネクタイを着用した医療従事者の診察は、スクラブの診察よりも有意に快適であった(U = 109.5, P = 0.021)。

 

結論
ニューイングランドの都市部にある耳鼻咽喉科外来では、大多数の患者が医学生の服装が重要であると感じており、患者はスクラブではなくシャツとネクタイを着用した医療者に診察されるとより快適であると感じていることがわかった。男性の患者さんや年齢層が高い人ほど、医学生の服装が重要であると考える傾向がありました。耳鼻咽喉科における医学生の服装が患者の診療に対する認識にどのような影響を及ぼすかについては、さらなる研究が必要である。