医学教育つれづれ

医学教育に関する論文のPOINTを書き出した備忘録的なブログです。

標準化された指導演習を用いたピア支援勉強会の医学生ファシリテーターの養成

Training Medical Student Facilitators of Peer-Assisted Study Sessions Using an Objective Standardized Teaching Exercise
Amber Whitmill , Terri Edwards, MED, MA , Stephen Charles, PhD
https://doi.org/10.15766/mep_2374-8265.10898

https://www.mededportal.org/doi/10.15766/mep_2374-8265.10898?utm_campaign=mededportal&utm_medium=email&utm_content=newsletter&utm_source=sfmc

 

はじめに

ピア支援学習セッション(P.A.S.S.S.)は、前臨床コースにおける学生の知識とパフォーマンスの向上を目的とした医学生主導の少人数セッションである。ピアティーチングは、学習者とピアティーチャーの双方の学業成績にプラスの影響を与えることが示されている。ピアティーチングをより効果的に行うためには、ピアティーチャーのトレーニングが必要である。本研究では、医学生がP.A.S.S.S.のファシリテーターを務める際の自信を高めるために、ファシリテーター養成ワークショップを開発した。

 

方法

参加者は、P.A.S.S.S.ファシリテーターになることを認められた医学生1年生であった。ファシリテーターを募集し、研修ワークショップに参加してもらい、研修中に使用する研修マニュアルと研修後に使用する資料を提供した。5人の標準化された学生を募集し、客観的な標準化教育演習(OSTE)に参加してもらいました。ファシリテーターには、ワークショップの前後にアンケート調査を実施してもらい、セッションのファシリテーターとしての自信のレベルを示し、ワークショップについてのフィードバックを提供した。

 

結果

9名のP.A.S.S.ファシリテーターがトレーニングセッションに参加した。ワークショップ前後の調査データを分析したところ、学生の信頼度が統計的に有意に上昇した(p ≤ 0.02)。

 

考察

OSTEを用いた正式なP.A.S.S.S.ファシリテーター研修マニュアルとワークショップの開発と実施は、組織化された効果的でインタラクティブなピア・ティーチング・セッションのファシリテートに対する学生の自信を向上させるのに役立った。OSTEに対する学生の好意的なフィードバックは、OSTEがピア・ティーチャーが学生との困難な状況に対処するスキルを身につけるのに役立つツールであることを示唆している。

 

教育目的
この活動を終えるまでに、学習者は以下のことができるようになります。
1. 組織的なピア・アシスト学習セッションを計画することに自信が持てるようになる。

2. 効果的なピア支援勉強会の進行に自信が持てるようになる。

3. 対話型のピア支援研究会の進行に自信が持てるようになる。

4. アクティブ・ラーニングを促進するための質問を作成することに自信が持てるようになる。

5. ピア支援学習セッション中に発生する可能性のある困難な状況に対処する自信をつける。