医学教育つれづれ

医学教育に関する論文のPOINTを書き出した備忘録的なブログです。

腫瘍学を学ぶ研修医のためのコミュニケーションスキルのカリキュラム

Delivering Challenging News: An Illness-Trajectory Communication Curriculum for Multispecialty Oncology Residents and Fellows
Daniel Cannone, DO, Mark Atlas, MD, Alice Fornari, EdD, Maria-Louise Barilla-LaBarca, MD, Mark Hoffman, MD
Published: April 25, 2019 | 10.15766/mep_2374-8265.10819

Delivering Challenging News: An Illness-Trajectory Communication Curriculum for Multispecialty Oncology Residents and Fellows

 

はじめに:腫瘍専門医が患者やその家族と多くの困難な話し合いをするという事実にもかかわらず、腫瘍学の医師にコミュニケーションスキルを教えるための公開カリキュラムはほとんどありません。そのような話し合いには、患者の癌の初期診断や再発の開示、予後不良や緩和ケアへの変更の伝えなどが含まれます。

方法:腫瘍に関する現場におけるコミュニケーションに関する8つのモジュールコースが、緩和および腫瘍学の研究者および放射線腫瘍学の研修医のために2ヶ月にわたって行われました。学習者にはコース前調査が行われ、そこでさまざまなコミュニケーション作業における熟達度を評価するよう求められました。その後、各学習者は、標準化患者(SP)との悪い知らせを知らせるためのビデオ録画されたプレコース客観的構造化臨床試験(OSCE)に参加した。このコースは8週間にわたり、毎週の講義とロールプレイで行われました。コースの終わりに、2回目のOSCEが行われました。コースが終了した後、研修医は再び熟達度調査に記入しました。

SPIKESプロトコルを採用し、下記の内容をまとめたものを学習者に手渡している
・出会う前のマインドフルネス。

・事前に会話を練習しましょう。

・インタビューを設定します。

・患者の認識を評価します。

・患者の希望を入手する。

・患者に知識を与えます。

・患者のすべての感情/共感的反応に対処する。

・そして説明内容をまとめる、

・今後の戦略を議論する

・あらゆる心配を募る

・対処サポートを行う

・希望を維持する

・継続的な支持を確認する。

結果:このコースの2年間で22人の学習者が参加しました。参加者は、コース後の調査ですべての分野で知覚能力が大幅に向上したと報告しました。 OSCEのコース前後のSPのフィードバックは、学習者のスキルの向上を示しています。コース前後のOSCEビデオアセスメントにより、グローバルコミュニケーションスキルの大幅な向上が明らかになりました。

討論:最初のデータによると、このコースではいくつかのコミュニケーション領域でコミュニケーションスキルが向上し、仲間の快適性が向上しました。今後の方向性には、評価ツールの検証、トピックベースの拡大、コース終了後の練習への影響の調査などがあります。