医学教育つれづれ

医学教育に関する論文のPOINTを書き出した備忘録的なブログです。

医学教育におけるリフレクティブ・ライティングの可能性を最大限に引き出す12のヒント

Twelve tips for maximizing the potential of reflective writing in medical education
Tracy MonizORCID Icon,Carolyn M. Melro,Andrew Warren &Chris Watling
Received 23 Oct 2023, Accepted 28 Feb 2024, Published online: 20 Mar 2024
Cite this article https://doi.org/10.1080/0142159X.2024.2326093

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/0142159X.2024.2326093?af=R

An illustration depicting the potential of reflective writing in medical education, showcasing 12 tips to maximize its benefits. The image should creatively represent these tips as various elements of a flourishing garden, where each plant, tool, or character symbolizes a different tip. For example, a watering can might represent nurturing one's self-awareness, a blooming flower could symbolize the growth of empathy, and a gardener carefully pruning a bush might illustrate the importance of critical self-reflection. The garden is vibrant, full of color, and meticulously cared for, indicating the rich and diverse ways in which reflective writing can enhance medical education.
 
 

リフレクティブ・ライティング(RW)は医学教育においてよく使われるツールであるが、その可能性を最大限に生かせない方法で使われている。この分野の文献は、RWがなぜ使われるのか、つまり学習者の能力を開発し、評価し、改善することに焦点を当てているが、RWを効果的に使う方法についてはあまり触れていない。医学教育においてRWをどのように統合するかについての新たな文献は、行き当たりばったりで、散在しており、時には還元主義的である。このような文献を、様々な文脈でRWを使用する医学教育者のためのまとまった戦略に変換するための統合が必要である。これらの12のヒントは、医学教育においてRWを使用する際の原則と実践のガイドラインを提供するものである。この統合は、医学教育におけるRWの、より戦略的で有意義な統合を支援することを目的としている。

 

原則

  1. 内省的アプローチを育む: RWは単なる課題ではなく、生涯にわたる内省的実践を発展させるアプローチとして統合されるべきです。内省は医療専門家の重要な能力であり、RWはそれを育むのに独特の位置を占めています。

  2. 評価の意図しない結果を考慮する: 学習を通じてRWの潜在的な価値が評価によって限定されることがあります。学習に重点を置き、安全な内省の場を提供することが重要です。

実践として

  1. 教員の開発を優先する: 効果的なRWの実施には、内省的実践をガイドする方法を理解している教員が必要です。

  2. 学習目標を特定する: RWを使用する目的と学習者が書くことを求められている理由を、教育者と学習者が理解することが重要です。

  3. 明確な指示を提供する: 学習者がRWにどのように取り組むべきかについての詳細なガイダンスを提供することが、学習者の関与を促進します。

  4. ライティングプロンプトを使用する: よく考えられたプロンプトは、より深い省察と内省を刺激することができます。

  5. コーチング関係を育む: 有意義な内省とフィードバックには、信頼と尊敬に基づく学習者とコーチの関係が基盤となります。

  6. 反復的なプロセスに従事する: RWは一度きりのタスクではなく、継続的なフィードバックと改訂を通じて深まるプロセスです。

  7. 有意義なフィードバックを提供する: 学習者が共有した内省から意義のあるフィードバックを提供することで、学習が促進されます。

  8. 複数の視点から反映することを学習者に奨励する: 様々な視点からの反映を促すことで、共感と理解を促進することができます。

  9. 成功と失敗の省察のバランスをとる: 学習者が様々な経験と観察について反映することを奨励することで、よりニュアンスのある自己認識を育むことができます。

  10. 芸術性と努力を分離する: RWは、努力に関するものであり、書き方の技術ではありません。振り返りの過程とそこから得られる洞察に焦点を当てることが重要です。