“Tell me what is ‘better’!” How medical students experience feedback, through the lens of self-regulatory learning
Muirne Spooner, James Larkin, Siaw Cheok Liew, Mohamed Hasif Jaafar, Samuel McConkey & Teresa Pawlikowska
BMC Medical Education volume 23, Article number: 895 (2023)
はじめに
フィードバックは学習をサポートすることを目的としているが、学生はフィードバックを利用するのに苦労することが多い。フィードバックの反応を学習理論と結びつけて説明することにはギャップがある。本研究では、フィードバック経験が医学生の学習の自己調節にどのような影響を与えるかを探る。
方法
3つのキャンパス(アイルランド、バーレーン、マレーシア)の医学部最終学年の学生に、個別の半構造化面接でフィードバックの経験を共有してもらった。データはテーマ別に分析され、自己調整学習理論(SRL)のレンズを通して探求された。
結果
メタ認知的知識と信念の調整:フィードバックは、学生が自分の学習や自己評価について考える方法に影響を与えました。学生は自己評価の精度を改善するためにフィードバックを使用し、時には自己評価とフィードバックとの間に矛盾を感じることもありました。
学習目標の調整:学生はフィードバックを受ける際の動機付けや感情の影響を強く受けていました。ポジティブなフィードバックは学習意欲を高める一方で、ネガティブなフィードバックは自信を低下させ、学習から注意をそらすことがあることが示されました。
学習戦略の調整:学生はフィードバックを効果的な学習戦略に変換することに挑戦していました。特に、具体的でないフィードバックを受けた場合、学生はそれをどのように実践に移すべきかを理解するのに苦労しました。
考察
教育者への示唆:教育者はフィードバックを提供する際に、学生の自己調整能力とより密接に連携する方法を考慮する必要があります。フィードバックは具体的で、学生が次のステップを明確に理解できるようにすることが重要です。
学生が直面する挑戦:学生は、自己観念や学習に対する信念と矛盾するフィードバックを処理し、実装することに苦労しています。学生がフィードバックから学習に進むためには、安全な学習環境が不可欠であると強調されました。
フィードバックの感情的影響:ネガティブなフィードバックは、特に学生の自尊心や自己効力感に影響を与える可能性があります。教育者は、学生がフィードバックをポジティブに受け止め、学習に利用するためのサポートを提供することが求められます。
結論
自己調整学習というレンズを通して私たちの発見を探求することによって、私たちはフィードバック反応の概念的理解を進めることができる。学習者の「次のステップ」を生み出す能力は過大評価されている可能性がある。フィードバックが否定的な感情を引き起こすと、学習から苦痛の処理にエネルギーが転用される。フィードバックが実施されないと感じることは、フィードバックを無視することと混同してはならない。