医学教育つれづれ

医学教育に関する論文のPOINTを書き出した備忘録的なブログです。

臨床前医学生を対象とした週1回の問題解決型学習によるティーチングスキルトレーニング-トピック発表と直接フィードバックを通して

Teaching Skills Training for Pre-clinical Medical Students Through Weekly Problem-Based Learning Teaching Topic Presentations and Directed Feedback
Medical Science Educator
Gregory Schreck, Dale Netski, Edward Simanton & Rosalie Kalili 

link.springer.com

 
DALL·Eによって生成された
 
 

問題
医学生は、医学的内容を指導する場面によく遭遇するが、特に学部医学課程の臨床実習前の段階では、指導スキルのトレーニングがほとんど行われていないことが研究で明らかになっている。

介入方法
対象学習者と環境
背景 カーク・ケルコリアン医学部の臨床前医学生を対象とした。
適用 これらの方法は、毎週の問題解決型学習(PBL)セッションの中で適用された。
ティーチングスキルの選択
スキルの特定: 5つの主要なティーチングスキルが研究の重点分野として選択された。これらのスキルは、医学的なトピックを効果的に提示するために不可欠であると考えられた。
・効果的な学習目標の作成
・対象者に合わせてレッスンの複雑さを調整する。
・学習者を積極的に参加させる。
・学習内容を実例に結びつける。
・適切な教材を選ぶ。

ビデオミニシリーズとルーブリックの作成
指導ビデオ: 5つのビデオレッスンシリーズが作成され、各ビデオは選択された教授スキルの1つに特化されている。
ルーブリックの作成: ビデオと並行して、学生のプレゼンテーションにおける指導スキルのパフォーマンスを評価するためのルーブリックを作成した。

構造化された指導方法
視聴の義務付け: 学生はカリキュラムの一環としてビデオシリーズの視聴を義務付けられた。
プレゼンテーションでの応用: 学生はPBLセッションの中で、ビデオで学んだスキルを毎週の学習課題(LI)のプレゼンテーションに応用した。
評価: この研究のために作成されたルーブリックを使用して、学生のプレゼンテーションを評価した。
PBLファシリテーター・トレーニン
教員の参加: 教員はビデオシリーズとルーブリックを使用するためのトレーニングを受けた。
教員の役割: トレーニングを受けた教員は、開発したルーブリックを用いて学生のプレゼンテーションを評価し、教育フレームワークの一貫した適用を確認した。

本研究は、医学生の臨床前カリキュラムに教育スキルのトレーニングを体系的に組み込むことを目的とした。厳選された教授スキルに焦点を当て、指導用ビデオと的を絞ったルーブリックを併用することで、これらの必須スキルを指導・評価するための包括的な枠組みが提供された。

背景
医学部の1年生がビデオレッスンを視聴し、問題解決型学習(PBL)コースで毎週行われる学習課題(LI)プレゼンテーションの作成と配信のために、これらの教授スキルを実施するよう指導された。PBLファシリテーターは、ルーブリックを使用して、スキルのパフォーマンスレベルに対応する0~2のスコアを割り当てることによって学生を評価した。

インパク
LI評価ルーブリックのすべての項目において、最初の4週間の練習と評価が終わった時点で、1週間目よりも有意な改善が見られた。フォローアップ評価では、8週目と12週目に、5項目中3項目において、持続的なパフォーマンスと有意な改善が見られた。

限界:

教授法のフレームワークとルーブリックを教員が理解し、正しく使用できるかどうかにかかっている。

得られた教訓
われわれの新しい枠組みは、医学部1年生が4週間かけて5つの教育スキルを習得し、実践するのに有効であった。さらに、コース終了時のアンケートでは、学生はフレームワークを用いて受けたフィードバックがLIの改善に役立ったことが示され、教員は学生のLIプレゼンテーションの質が全体的に向上したことを報告した。

推奨されるフォローアップ文献

この論文では、SMART学習目標、認知負荷理論、ウェッブの知識レベルの深さなど、アプローチに影響を与えたいくつかの研究や理論的枠組みを参照している。より深く理解するためには、これらの参考文献や序文で言及した研究(例えば、様々な医学部におけるティーチングスキルトレーニングの調査)をフォローアップすることが有益であろう。