医学教育つれづれ

医学教育に関する論文のPOINTを書き出した備忘録的なブログです。

M4への架け橋(B2M4):革新的な研修医応募準備カリキュラム

Bridge to M4 (B2M4): An innovative residency application preparation curriculum
Nicolette Codispoti MD, MS, MPH, Elizabeth Southworth MD, Sarah A. Wagner MD, Scott C. Graziano MD, MS, Gregory Gruener MD, MBA, MHPE
First published: 25 January 2024 https://doi.org/10.1111/tct.13728

https://asmepublications.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/tct.13728?af=R

 

背景
研修医申請手続きは、困難で時間がかかり、また変化しやすいものであるため、その準備のための指導が重要である。COVID-19の大流行による研修医応募プロセスの変更を踏まえ、医学生は正式な研修医応募準備カリキュラムを作成する必要性を認識した。このカリキュラムは、内省に重点を置くと同時に、専門的能力の開発を促進し、体系的な助言を通じて研修医申請サイクルの微妙な違いに備えるものであった。

アプローチ
Bridge to M4(B2M4)では、履歴書の推敲、個人的・職業的価値観の明確化、研修プログラムの探求、エレベーターピッチの作成、自己PR文の作成、メンターの特定、推薦状の依頼に関するガイダンス、仮想研修医面接の準備などを支援するための内省的活動を行った。

Details are in the caption following the image

 

評価
B2M4選択科目は2020年6月に初めて実施され、36名の新4年生が受講した。コースの前後に、履歴書、自己PR、一般的な準備、レジデンシープログラム選択の重要性を評価させることで、カリキュラムの有効性を評価した。学生のフィードバックは内容分析によって検討され、内省に根ざし、教授陣の指導とフィードバックを取り入れた、構造化された研修医準備コースの有用性が浮き彫りになった。

意義
この学生主導の革新的なカリキュラムデザインは、価値観の明確化、強みの特定、目標設定を含む内省的な活動を通して、学生に研修医応募プロセスに備える機会を提供した。B2M4は、レジデンシーマッチプロセスだけでなく、大学院医学教育や将来のキャリア決定を通して活用できるプロセスを示している。