医学教育つれづれ

医学教育に関する論文のPOINTを書き出した備忘録的なブログです。

医学生が中断した実習先で臨床技能学習を強化するための12のヒント

Twelve tips for medical students to enhance clinical skills learning during disrupted placements
Jai PrasharORCID Icon, Chavini RanasingheORCID Icon & Chirag Bussa RaoORCID Icon
Published online: 15 Apr 2021
Download citation https://doi.org/10.1080/0142159X.2021.1910644

 

https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/0142159X.2021.1910644?af=R

 

医療現場の混乱は、従来の対面式の医学教育モデルにとって大きな課題となる。医療需要の増加、局地的な医療サービスの変更、感染症の流行などにより、学部生の臨床経験が減ると、重要な臨床技能や実践的な技能を身につける機会が減ることになる。これらのスキルを身につけることは、進学や将来の診療に不可欠であることが多いため、学生にとっては、中断された実習期間中に臨床スキルを維持・向上させるための技術を開発する大きな動機となります。これらのヒントは、実習が中断された学生が内省的な練習に取り組み、臨床技能学習の機会をさらに促進する方法を発見し、実際に得られた臨床技能学習の機会を最大限に活用することを目的としています。

 

既存の学習機会の最大化

ヒント1:どの臨床スキルを伸ばしたいかを決め、明確で現実的な目標を設定する 

学習機会が限られている場合には、整理された効率的な目標設定が必要です。臨床技能の学習では、「S.M.A.R.T」(specific, measurable, achievable, realistic and timely)を設定することを目指しましょう。

ヒント2:臨床チームの一員として自分を確立する  

臨床チームの一員として積極的に参加することで、学習機会の不足を解消することができます。

ヒント3:臨床前にならった解剖学と生理学の知識を深める。

 解剖学、生理学、放射線学の知識を強化することは、重要な臨床症状をより早く察知し、その臨床的意義を理解するのに役立つでしょう。

ヒント6:フィードバックをする機会を大切にする  

ヒント10 - オンラインでの実技指導を利用する

 

新たな学習機会の創出

ヒント4:仲間と週1回の「スキルセッション」を設定する

ヒント7:研究を「ソフトスキル」を磨く機会として活用することを考える

ヒント8:スタッフやボランティアとして臨床経験を積む

ヒント9:シミュレーショントレーニングの機会について尋ねる

ヒント11:自分でリモートコンサルテーションを行う

 

内省的な練習を支援する

ヒント5: 悩みを抱えているのは自分だけではないことを忘れない

ヒント12:臨床スキルダイアリーをつけて、自分の進歩を振り返る