医学教育つれづれ

医学教育に関する論文のPOINTを書き出した備忘録的なブログです。

臨床環境のための指導戦略

Teaching strategies for the clinical environment
Anita Vanka Alexandra Hovaguimian
First published: 04 September 2018
https://doi.org/10.1111/tct.12928

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/tct.12928?af=R

このツールボックスは、さまざまなレベルの年配者や経験のある学習者や、さまざまな医療専門職の学習者がいる状況での臨床教育の戦略に焦点を当てています。

各学習者が特定の役割を持ち、段階的な責任を割り当てます。限られた時間内にあまり多くをカバーしようとしないこと、そして関連情報を提供するためにテクノロジーを最大限に活用して、教育に価値を加えることです。チームベースの学習には、ピアからの学習が含まれます。教育者は、ピアのさまざまな視点と知識レベルを使用して、さまざまな専門的視点(専門職間学習の一形態)を含むグループの学習を促進できます。

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1、目標を設定する

・個々の学習者に目標を設定する。

 学習者の目標を事前に聴取して、目標に対して支援する計画を説明する。

・同僚間の教育の利点を説明する。

 対人関係の向上、教えることでの知識向上、患者の情報が共有できる。

ロールモデルのプロフェッショナル的な熱心な行動

 チームリーダーとして支援する態度が大事。時に省察を促し、「なぜ」という問いかけを行うことも大事。チーム内でのアクティブラーニングを促進させることも。

 

2、段階的な責任割当て。

・各学習者のレベルを理解する。

 可能なら個別にあって確認する、時間がないならメールを事前に送信して設定目標を伝え、これに対応できるように依頼する。

・各学習者の背景を高く評価する。

 これまでの背景から学習者の強みを引き出す。

・各学習者に特定の役割を与える。

 肺炎患者の場合、医学生は肺炎の微生物学、研修医は入院管理、薬学部の研修生は抗生剤、後期研修医は肺炎のfollow、上級医は学習ポイントを要約させ、計画を立てるなど。

 

3、小さくする。

・それぞれの症例を生かす。

 時間が足りないので、外来の症例に焦点を当て、柔軟性と創造性は必要だが、この症例から学ぶべきことを話し合う、この内容は学習者のレベルに合わせる。

・臨床パールを多く用意する。

 適切な症例で、適切な臨床パールの紹介を行う。

・連続した機会を活用する。

 繰り返し同様のトピックを時間経過で触れさせることは、知識をさらに増やすことができる。

 

4、テクノロジーを活用する。

・教育現場でのテクノロジーの役割を定義する。

 エチケットを伝える。

・学習者向けのリソースを特定する。

 非常に多いコンテンツがあり、適切なリソースを紹介する。

・特定のメンバーをテクノロシー専門家として任命する。

 この学習者は他の学習者にテクノロジーに伝えることで、学習者のレベルに合わせた紹介することができる。